「AI資本主義」は人類を救えるか―文明史から読みとく (NHK出版新書 571)本pdfダウンロード

「AI資本主義」は人類を救えるか―文明史から読みとく (NHK出版新書 571)

によって 中谷 巌


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「AI資本主義」は人類を救えるか―文明史から読みとく (NHK出版新書 571)本pdfダウンロード - 内容紹介 AIは資本主義をどう変えるのか?『サピエンス全史』からウォーラーステインまでの必読書を導きに、人類誕生から資本主義勃興を経て21世紀にいたる流れを大局的につかむ視点を提示するとともに、AIの登場によって劇的な転換を遂げる人類と世界の未来を展望。日本と日本人はどう変わるべきか、画期的な指針を示す。有名企業幹部が学ぶ「伝説の講義」の新書化! 内容(「BOOK」データベースより) AIは資本主義をどう変えるのか?『サピエンス全史』からウォーラーステインまでの必読書を導きに、人類誕生から資本主義勃興を経て21世紀にいたる流れを大局的につかむ視点を提示するとともに、AIの登場によって劇的な転換を遂げる人類と世界の未来を展望。日本と日本人はどう変わるべきか、画期的な指針を示す。有名企業幹部が学ぶ「伝説の講義」の新書化! 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 中谷/巌 1942年、大阪生まれ。一橋大学名誉教授。一橋大学経済学部卒業後、日産自動車を経て、ハーバード大学で経済学博士(Ph.D.)を取得。同大学講師、大阪大学教授などを経て、一橋大学教授(~99年)。細川内閣「経済改革研究会」委員、小渕内閣「経済戦略会議」議長代理、ソニー株式会社取締役会議長などを歴任。現在、(株)不識庵代表、「不識塾」塾長、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る

「AI資本主義」は人類を救えるか―文明史から読みとく (NHK出版新書 571)の詳細

本のタイトル : 「AI資本主義」は人類を救えるか―文明史から読みとく (NHK出版新書 571)
作者 : 中谷 巌
ISBN-10 : 4140885718
発売日 : 2018/12/11
カテゴリ : 本
ファイルサイズ : 24.61 (現在のサーバー速度は25.72 Mbpsです
以下は、「AI資本主義」は人類を救えるか―文明史から読みとく (NHK出版新書 571)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
経済学を専門とされる中谷巌氏の新刊。現代を象徴する「AI資本主義」を一つのキーワードに、これからの未来をどのように構築していくかを多方面から考察された内容で、新書にも関わらず、数冊の本を読み終えたような感覚を覚えました。気が付けば老若男女だれもがスマホを片手に生活している時代。私もこのアマゾンのおすすめ本を何冊も買っています。ある意味本人以上に趣味がわかっていることにありがたみと同時にひょっとすると理性を働かせるよりAIにお任せした方が楽なのではないかという怖れも感じる。こういう素朴な感情を筆者と共有しながら、どのような世界を望ましいと願うかを考えることが出来ます。以下、いくつか抜粋。リベラルアーツの勉強とは、単に小手先のスキルを身につけることや知識やデータを増やすということではありません(中略)むしろ、大量の知識やデータを総合的な視点で分析する能力(編集する能力、あるいは、ストーリーを創りあげる能力)を身につけれられるということがリベラルアーツの醍醐味なのです。文明が未発達の時代は、人間社会は自然に翻弄されるままでした。(中略)そこから人間は、宗教、言葉、貨幣といった虚構をつくり、それらを共有することでだんだんと集団の力を大きくし、自然と対抗できる力を身につけていった。こうして、人間は徐々に文明を築きあげ、やがて人間社会が自然を凌駕するようになっていった。自然の影響から自由になった人間社会の問題として指摘したいのは、虚構によって発展した人間社会は、本質的にきわめて不安定で、下手をすると暴走する可能性があるということです。人間が、今後も発展し続けるであろうAIとバイオテクノロジーに自分の生き方を委ね続けるとすれば、人間中心主義という虚構が、データイズムに取って代られる。ハラリはこう言います。(マルクス・ガブリエルのインタビュー)ハラリのように、自然科学だけを真実と捉え、それ以外の想像的な事象を虚構と見なす科学主義は、民主主義の基盤を損なうことにつながります。というのも、科学主義は、人権や自由、平等といった民主主義を支える価値の体系を信じないニヒリズムに陥ってしまうからです・・・・/・・・ニヒリストが最悪なのは、価値そのものを幻想や虚構だと考えるからです。ハイエクが重要だと考えているのは、人類が長い時間をかけてさまざまなルールや制度を進化させてきた結果、できあがった「自生的秩序」です。(ウォーラーステイン)科学者は真理主張の正統性における優先権ーー社会の目からみれば、真理主張の正統性に対する排他的な支配ーーを与えられた。人文学的知識に携わる者たちは、大半の場合、そこで争うことはやめてそれを譲り、善および美とはなにかを決定しようとする者たちーーただそれだけの者たちーーの隔離地域に入ることを受け入れた。(中略)世界の歴史において、真の追求と善および美の追求とのあいだにこれほど鋭い分離が行われたことは、それまで一度もなかった。人間は自然界の恩恵なしには一日たりとも生活できない。ところがシュペングラーが指摘したように、大都会に住んでいる人間は大地との連絡を断ち、大地の潤いや恵みを直接、吸収することを忘れてしまった。AI資本主義の最大の問題は、利益を上げる対象としての外部が消滅してきたことです。その結果、当然のこととして、世界の経済成長率が着実に鈍化してきました。(中略)資本をできるだけ速いスピードで増殖させるのが資本主義の目的なのに、ゼロ金利が続いているということは、資本に対する利潤率がゼロになっている、つまり投資をしてもリターンがないという状況です。こんな状況が日本では二〇年も続いているのです。(抜粋ここまで)私個人は、「資本の論理」である、投資のリターンを最大にすることを正しいものとしてビジネスを中心に人生を過ごしてきました。しかし、その論理が機能しなくなった時代に、中谷氏は「排除」ではなく「包摂」の理論へとパラダイム転換をするべきと説かれています。それによって、人々の多様性を認めることを越えて、すべての人を受け入れ、その潜在的創造力を顕在化させることを目指そうという考えです。(詳しくは本書を是非お読みください)個人的には、リベラルアーツを駆使したアプローチから「知の探索」の楽しさとともに「人間への希望」を取り戻すという2つの面白さを味わうことができました。

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