仮面の告白 (1950年) (新潮文庫)本ダウンロードepub

仮面の告白 (1950年) (新潮文庫)

によって 三島 由紀夫


3.8 5つ星のうち(86人の読者)

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仮面の告白 (1950年) (新潮文庫)の詳細

本のタイトル : 仮面の告白 (1950年) (新潮文庫)
作者 : 三島 由紀夫
発売日 : 1950
カテゴリ : 本
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ホモセクシャル(ただし、それを人には知られたくない)の主人公の告白・・・という体裁の本である。一応、「小説」であるが、三島本人の告白と受け取らざるをえないところがある。ストーリーは、とにかく「通常でない性を前提として展開しつづける生」を生きる主人公の、苦しい、しかしどこか分析的で冷静な告白である。主人公は、女に情慾を感じない。一方、男、それも、美しい男の肉体が傷つけられることに対しては強い情動を覚える。そんな性癖を隠しながら「普通の男」を演じている。子どもの頃から、痛々しい演技をつづける。そんな主人公は園子という女性を愛するのだが、それは情慾に基づくものではない、どこか自分を実験するために愛するような愛し方である。そして、園子は主人公を深く愛するようになる。このとき、主人公は「嫉妬」を感じる。「それにしても自分を愛してくれる女に、その愛ゆえに嫉妬を感じる男がこの世の中にあるのだろうか?(P193)」というところに「演者(仮面)」と「素顔(素面)」の複雑な交錯がある。自分の愛は贋金にすぎないのに、園子は純粋な愛をいともかんたんに発露させているという「愛する能力(まともな人間が当然備えるであろう能力)」に対する嫉妬。「お前は人間ではないのだ。お前は人交わりのならない身だ。お前は人間ならぬ何か奇妙に悲しい生物(いきもの)だ(P212)」というところは、ぐっと浮き出てくるような、三島由紀夫自身の諦観を表すようなセリフである。本の内容はともかく、この本を24歳のときに書いていることに驚いた。24歳でこんなものが書けるというのはやはり常人ではない。

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